また会う日まで

40代半ばで夫と死別。人生についての気づきを感じるままに。

夫の目線

日毎に寒くなってきました。

ひとり暮らしも11ヶ月目になりました。

 

私と猫の寝床は、夫と寝ていたダブルベッドです。

夜はお風呂で温まった体が冷えないうちに

ベッドに潜り込みます。

 

今日こそ夢で逢えますように。

そう呟いて1分も経たないうちに寝付いてしまいます。

 

気がつけば翌朝。

私が起き上がると、ベッドに潜り込んで寝ていた猫も

一緒に飛び起きて「にゃー」と、ひと鳴き。

 

キッチンでお湯を沸かし、コーヒーを入れて、

猫にエサをやり、水を替えたら

仏壇の前に座り手を合わせます。

 

コーヒーを飲みながら、テレビで天気予報をチェックして、

自分の予定も確認します。

 

出かける日は猫も一緒になってソワソワウロウロ。

どこ行くの?いつ帰るの?と言わんばかりに擦り寄ってきます。

「すぐに帰るからね。おりこうにしてて」

 

帰ると玄関扉の前に、コロンと仰向けに寝転んで

“お帰りダンス”を始めます。

 

荷物を置いて、コートを脱いだら仏壇の前へ。

「今日も1日無事に終わりました。ありがとう」

横にちょん、と座る猫の頭を撫でながら私は言います。

「ほら、あなたもお父ちゃんにご挨拶よ」

そう言うと、「ふにゃー(はーい)」

「はい、よくできました。ご飯にしようね」

 

猫を飼っていて良かっただろ、

そう夫が上から言っているような

そんな気がした冬の午後。

  

 

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